『貨幣のお話し１』

 

紀元前７世紀頃小アジア半島（トルコ）のリディアで人類始めての金属貨幣が使用されました。

エレクトロン貨という形式の貨幣で金と銀の混合金属（合金）であったそうです。これは、江戸時代の日本でもこの合金を使用していたということで材料品質的に安定した貨幣のようです。

この頃から、ヘロドトスの記述によると、小売制度が存在していたそうです。

勿論、貨幣は、主に市場での使用が主に考えられ、例え物々交換を市場でしていないにせよ、金属以外の貨幣を使用する市場より、貴金属としての価値があると人々に考えられる貨幣を媒介とした市場の存在は魅力ある場所と当時は考えられたのでしょう。

（貨幣の交換機能の強化）そのため、金属貨幣が他所に先駆け鋳造されたと考える事もできるのでしょう。

貨幣の存在というものは、分業化を促進します。市場の存立そのものが、分業化の目的であるので、これは当然の事ではあるのですが、この分業化は、全ての効率化と表裏一体のものであるようです。

貨幣の存在そのものが効率化を引き起こしていくのであるのですが、効率化そのものもまた、歴史を振り返れば、貨幣制度を発達させていったようであります。

そして、その効率化が、経済の拡大を可能にして行くのです。これは、貨幣には交換機能だけではなく貯蔵機能が存在するため、より多くの富を蓄積するような願望を人々は起こすためなのでありましょう。

中国では、紙の発明により、紙幣の発行といったイベントが起きることとなります。また、中世イタリヤ金融社会では、商業の発達に伴い、簿記システムや為替システムなどや保険制度なども発達、確立していくのであります。

商法では、会社法や手形小切手法が中核とされるような現代商業制度が、その姿を徐々に顕して行く事となるのであります。